韓国映画

韓国映画『ソウルのバングラデシュ人』

投稿日:2011年5月30日   

 

先日「真!韓国映画祭 2011」をUPしたけど、試写会に行った『ソウルのバングラデシュ人』のことを少し書いておきたいと思う。
思いのほか印象的な作品だった。

 
『ソウルのバングラデシュ人』
 (原題:『バンドゥビ』/2009年/韓国/107分)
ソウルのバングラmain
© キノアイジャパン

2011年5月28(土)から公開

詳しいあらすじや公開情報等は公式HPをご覧ください。

監督:シン・ドンイル ←“韓国のウディ・アレン”と呼ばれてる!
出演:ペク・ジニ、Mahub Alam Pollob、イ・イルファ
全州国際映画祭(2009)観客評論家賞

 


 

映画あらすじ

母親は恋人の世話で忙しく、女子高生ミンソ(ペク・ジニ)は自立心とともに孤独感を抱えていた。

ネイティブの英語塾に通おうと、様々なアルバイトを始めるが、お金は思うように貯まらない。
そんなとき、出稼ぎ労働者の財布を拾う。

 
落としたのはバングラディシュ出身のカリム(マーブブ・アラム・ポロブ)
ソウルのバングラsub

だが、ミンソは知らんぷりしてしまう。

 
*****
原題の『パンドゥビ』とはバングラデシュ語で“真の友達”を意味する。
この映画の主人公は韓国に出稼ぎに来ているバングラデシュ人の青年。彼が孤独な女子高生ミンソと出会うところから物語は始まる。

韓国における外国人労働者に照明を当てつつ、社会の恥部といえる部分をしっかりと描いた作品。なので、バングラデシュ人のカリムの言葉には胸が痛むのだが、ミンソがかなりはじけた女子高生なので、後味は決して悪くない。

ちなみに、韓国映画の講座で先生から教えていただいた話によると、韓国内の外国人登録者はすでに88万人に達しているそう。
これは人口の2%という数字。
昨年34,000人の外国人労働者を受け入れたのに対し、今年は46,000人。
どんどん増えていることが分かる。

本作に登場するカリムもその一人なわけで、同じ外国人でも彼らの境遇は出身国によって随分と違うみたい。

「白人たちにはペコペコして、後進国のおれたちを差別する」
「貧しい国から来たから遊び方を知らない」
「見くださないでほしい」
こんなカリムのセリフだけでも、彼らの心の傷を理解することができる。

幸せになりたかった。ただ、それだけなのに…。

韓国で働いていた彼は決して幸せではなかった。
けど終盤でミンソと心を通わせた彼は言う。
「韓国に来て一番幸せな日だった」と。
その直後、二人は…。

ラストシーンが印象的で好きだった。
…が、実はこの試写会のラストシーンで大きな余震が起き、会場内は騒然とした。よりによって、一番ジーンとしている時に余震ともいえないような大きな地震が起ころうとはw
そういう意味でも印象的な作品になってしまったが、国籍や性別を超えて友達になろうよ!という強いメッセージ性が感じられて良かった。

友達を笑わせることができる者は天国に行けるんだ…

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