気づけば、もう今週に公開される。日本と台湾の合作映画『オールド・フォックス 11歳の選択』。
試写会の時点で、関係者たちの間ではかなり話題になった作品。一見、地味な作品と思われそうだが、とても印象に残った。
『オールド・フォックス 11歳の選択』
(2023年/台湾・日本/112分)
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2024年6月14日(金)より全国公開
詳しいあらすじや公開情報等は公式HPをご覧ください。
映画あらすじ
台北郊外で父(リウ・グァンティン)と二人で暮らすリャオジエ(バイ・ルンイン)。
親子はコツコツと倹約しながら、いつか自分たちの家と店を手に入れることを夢見ている。
ある日、リャオジエは“老獪なキツネ”と呼ばれる地主のシャ(アキオ・チェン)と出会う。
優しくて誠実な父とは真逆のシャ。
彼は「生き抜くためには他人なんか関係ない」と言い放つ。
時はバブル。
不動産はどんどん価格が高騰し、父子の夢が遠のいていく現実を目の当たりにし、リャオジエの心は揺らぎ始める。
人生の選択を迫られたリャオジエが選び取った道とは!?
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台湾エンタメがどんどん面白くなっているが、この映画は台湾映画界を牽引してきた巨匠・侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督のプロデュース作品。監督生活40年を超える監督にとって最後のプロデュース作品になるという。
印象的なシーンもあったが、心に突き刺さるセリフも。
“勝ち組”、“負け組”って言葉が出てくるけれど、「あなたはどう生きたいですか?」と問われた気がした。
これは映画の話じゃない。
観ている私たちの物語でもあると感じた。
オススメ度 ★★★★☆