よく「今まで見た韓ミューの中で一番好きだった作品は?」と聞かれるけど、その時々によってマイブームが違うので、私の言葉はアテにならない。
けど「一番泣いた韓ミューは?」と聞かれたら、今後も同じ作品名を口にするはず。
韓国ミュージカル『ミス・サイゴン』
あんまり泣きすぎて、ハンカチで涙を拭いきれず、首まで濡らしたほどw
カテコでスタンディングオベーションしたかったのに、まだ涙が止まらず、立ち上がることさえできなかった。
ミュージカルを見て、あれほど激しく泣いたのは生まれて初めて。顔がゲリラ豪雨(涙)。
今後もあんなに泣くことなんてないんじゃないかなー。
もう何年も前に日本でも『ミス・サイゴン』を見たけど、実はさほど印象には残らなかった。
むしろ本田美奈子が演じるキムのキャラと「話が暗い」という印象のほうが強かった。
理由は簡単。
「日本版だから」「韓国版だから」というのはまったく関係ない。
初めて『ミス・サイゴン』を見た頃の私自身が空っぽで、大切なものがほとんどなかったから。
そもそも、愛する人と引き裂かれるという悲惨な状況さえも想像しづらく、どこか他人事のように感じていた。
それがこの年になって唯一無二の大切なもの、守るべきものができ、私も初めてこの作品に共感できるようになったのだと思った。
カテコのとき、クリス役の俳優マイケル・リーが最前列で泣いている私と、隣で同じように号泣していた女性を見て
「大丈夫? そんなに泣かないでw」と舞台上から声をかけてくれた。
これは韓国版アメリカンドリーム♪
観劇後、隣で号泣していた女性と少しだけ話をした。わざわざ城南から見にきたという韓国人女性。
私の語学力が乏しく、会話は最後まで成立せず…。そのときの彼女はとても驚いた様子だった。
「アンタ、言葉も理解できていないのに、あんなに泣いてたの!?」と。
口には出さなかったけど、彼女がそう思っているのだけは雰囲気でなんとなく分かった。
『命をあげよう』
もう一度、この人のキムも見たかった。そう願っても、今はもう叶わない。
ちなみに当時、韓国版『ミス・サイゴン』を上演していた劇場は、ホテルから歩いて行けた「忠武アートセンター」。
地下鉄6号線「新堂駅」9番出口を出てすぐ。「新堂駅」は2号線も通っているけど、2号線ホームからは結構歩く。
もし2号線で行くなら「東大門歴史文化公園駅」2番出口から歩くのと変わらないかも。2号線の場合、この2つの駅のちょうど中間地点に劇場があるので。
このときは劇場で当日券を購入。最前列の席で、たしか110,000Wだったと記憶してる。