この時期、公開の映画は本当に不運だと思う。
キム・ギドク監督の最新作『人間の時間』。日本では来週20日(金)から公開される。
『人間の時間』
(原題:『人間、空間、時間、そして人間』/2018年/韓国/122分)
(c) 2018 KIM Ki-duk Film. All Rights Reserved.
2020年3月20日(金)よりシネマート新宿ほか全国順次公開
詳しいあらすじや公開情報等は公式HPをご覧ください。
映画あらすじ
休暇へ向かう約100人の人々を乗せた船が出航する。
クルーズ旅行に来た女性(藤井美菜)と
その恋人タカシ(オダギリジョー)
有名な議員(イ・ソンジェ)の姿もある。
議員は息子(チャン・グンソク)と乗船
謎の老人(アン・ソンギ)もいた!
大海原へ出た船は無法地帯に―
乗客らは酒やドラッグセックスに溺れる。
荒れ狂う暴力と欲望に満ちた夜―
次第に船は霧に包まれていく。
翌朝、乗客たちが気づくと船は未知の空間へと入っていた。
果たしてそこから出られるのか。
それさえも分からない状況に唖然とする船長たち
不安と絶望に陥った乗客たちは―
生き残りをかけて悲劇的な事件を次々と起こしていく。
その頃、老人と女性は―
善悪の境界線を見失った方舟は一体どこへ向かうのだろうか。
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制作されたのは2017年。
韓国ではキム・ギドク監督作品にチャン・グンソクやアン・ソンギが出演するなど、珍しく豪華な出演陣!と話題に。
ベルリン国際映画祭にも招待されたが、2018年にキム・ギドク監督自身がMe Too運動に巻き込まれてしまう。
韓国では作品よりそっちの話題一色になってしまい、今回、まさかの日本公開。しかもこの時期w
とことん運の悪い作品としか言いようがないけど、人間のあさましい姿を嫌というほど見せつけられる。最後に残るのは物欲より、食欲と性欲か。
コロナウイルス感染拡大の日本で、このタイミングで公開されるなんて。皮肉としか言いようがない。
オススメ度 ★★★☆☆
弓(字幕版) キム・ギドク監督作品の“船”で暮らす“老人”。 |