今週、公開される『告白、あるいは完璧な弁護』。キム・ユンジンとソ・ジソプの心理戦が始まる。
『告白、あるいは完璧な弁護』
(原題『告白』/2022年/韓国/105分)
(C) 2022 LOTTE ENTERTAINMENT & REALIES PICTURES All Rights Reserved.
2023年6月23日(金)より全国公開
詳しいあらすじや公開情報等は公式HPをご覧ください。
映画あらすじ
IT企業の社長ユ・ミンホ(ソ・ジソプ)
彼は妻がいながら不倫していた。
不倫関係だったセヒ(ナナ)
すでに別れた二人だったが再会。
ところが、セヒは密室で殺されてしまう。
第一発見者は同じ部屋にいたミンホ
当然、容疑者となる。
一旦は釈放されたミンホ
マスコミを避けるため、妻の家族の別荘に向かう。
そこに登場した弁護士のヤン・シネ(キム・ユンジン)
別荘までミンホに会いに行く。
そもそも別れたはずのミンホとセヒがなぜホテルで会うことになったのか。100%無罪を勝ち取る敏腕弁護士のヤン・シネが事件を探ろうとする。
そこからあぶり出された、もう一つの事件
この事件こそ、殺人事件と関係しているのではないか。
事件の再検証が始まるが、錯綜する2つの事件が思わぬ方向に展開していく―。
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韓国のエンタメ作品で何よりも面白いジャンルは、ラブストーリーよりもサスペンスやミステリーだと思っている。
練りに練ったストーリー展開が多く、凡人の私には到底、結末は想像できない。映画『パラサイト』のラストも序盤の展開からあの結末を想像できた人は少なかったのではないか。
この手の韓国のエンタメ作品は観ているものを驚かせる展開が待ち受けている。その理由は韓国人の誰に聞いても同じだった。そもそも韓国では想像もしないことがたびたび起こる。
ある日突然、朝鮮戦争が勃発し、家族が生き別れたこともそうだが、大統領が側近に銃で撃たれて暗殺されるなど、映画やドラマの話でしかないように思える。
その後も民主化運動が起き、通貨危機を乗り越えている。韓流ブームがアジア全域に広がってからも、前大統領が自殺したり、現大統領が罷免されているのだ。
こんなことが日常的に起きているため、ちょっとやそっとのことじゃ驚かない。もはや意外性がないと満足できない体質になっている。
本作は昨年10月に公開され、73万8千人を動員。大作が思いのほか苦戦していたことを考えると善戦したように思う。
ただ、従来のミステリー作品と比べてそこまでの衝撃というか、「うーん、やられた!」というのはなかったかも。
オススメ度 ★★☆☆☆
時間回廊の殺人(字幕版) キム・ユンジンはこの作品ではテギョンと共演。 |