今年は韓国大統領選が行われたけど、やっぱり“キングメーカー”なる人物は存在したと思う。
若かりし頃の金大中(キム・デジュン)氏と、当時その選挙参謀だった厳昌録(オム・チャンノク)の実話を基にした『キングメーカー 大統領を作った男』が来週から日本でも公開される。
『キングメーカー 大統領を作った男』
(2021年/韓国/123分)
(c)2021 MegaboxJoongAng PLUS M & SEE AT FILM CO.,LTD. ALL RIGHTS RESERVED.
2022年8月12日(金)シネマート新宿ほか全国順次ロードショー
詳しいあらすじや公開情報等は公式HPをご覧ください。
映画あらすじ
独裁政権の打倒を目指すキム・ウンボム(ソル・ギョング)
その理想に共鳴したソ・チャンデ(イ・ソンギュン)
彼はキム・ウンボムの影のブレーンとなる
とはいえ、ウンボムには金も人脈もない
チャンデは大胆な奇策を考える
要は「1票を得るより、相手の10票を減らす」
おかげでウンボムは地方の補欠選挙で初当選
晴れて国会議員となる。
注目されたウンボムはやがて野党の統一候補に
政権交代の一歩手前まで迫ったが-。
光が強くなるほど、影は濃くなるもの-
そんな中、ある事件が起こり、2人の共闘関係に最大のピンチが訪れた。
*****
本作は今年1月下旬に韓国で公開されたばかり。77万5千人の観客を動員した。日本もだけど、韓国でも急激にオミクロン株が増えてきた時期でもある。
なので、一概に少ないとはいえないものの、同時期に公開された『パイレーツ 失われた王家の秘宝』が133万人を動員しているので、韓国の人は旧正月の連休で気軽に観れる作品を選んだのかもしれない。
資料には、“実話を元にしたフィクション”とあるが、荒唐無稽な厳昌録の戦略も、ほぼほぼ事実というから驚いてしまう。
例えば、対立候補の隠し子騒動とか。真実かどうかは関係ない。
これこそ印象操作だと思うんだけど、疑惑が浮上した対立候補が
「私の子じゃない(号泣)!」と、泣きながら記者会見する姿には思わず笑った。こんな姿をあえて有権者に見せて、相手の票を減らす。そここそが厳昌録の戦い方だった。
その結果、金大中元大統領と厳昌録の関係がどうなったか。気になる方はぜひ劇場で。
オススメ度 ★★★☆☆
KCIA 南山の部長たち(字幕版) ウンボムにとって強敵だった相手はここで詳しく描かれている。 |