明日、日本で公開される韓国映画『悪魔は誰だ』。
オム・ジョンファ×キム・サンギョンという渋いキャストだけど、脚本が練られていて印象に残った。
『悪魔は誰だ』
(原題:『モンタージュ』/2013年/韓国/120分)
(C)2013 NEXT ENTERTAINMENT WORLD Inc. & MIIN PICTURES Co., Ltd. All Rights Reserved
2014年9月13日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国で順次公開!
配給:アルバトロス・フィルム/ミッドシップ
詳しいあらすじや公開情報等は公式HPをご覧ください。
映画あらすじ
15年前、娘を誘拐事件で失ったハギョン(オム・ジョンファ)
刑事のチョンホ(キム・サンギョン)は今も犯人を捕まえることができない
ところが時効直前、犯人の手掛かりを見つけ、それらしき人物を発見!
だが、こんな近くにいるのに犯人にアッサリと逃げられてしまう…
一方、遺留品を頼りにコツコツと地道に犯人を捜す母親ハギョン
大事な証拠品かもしれないのに、素手で触っちゃって大丈夫?
チョンホ刑事はこれまでの捜査資料を全部燃やす!なんて荒ワザもやってしまう。
そうこうしているうちに新たな誘拐事件が発生!
15年前の身代金誘拐事件とまったく同じ展開に
事件は衝撃の結末へと向かっていく。
*****
ラストはまったく予測できなかった。
が、この映画で際立つのは韓国警察の無能さw
いくらフィクションとはいえ「それはないだろ~」と、ド素人の私でさえ思わずツッコミたくなったが、それ故に予測不可能なミステリーに仕上がったんだと思う。
「もう警察は頼りにならない!」とばかりに自ら動くハギョン。彼女のほうがよほど有能で捜査能力に長け、見ていて「なんだかなー」と思う場面があった(笑)。
警察が本当にダメダメなので、彼女の行動には激しく共感できる。
子を思う母親の深い愛情に時効なんて関係ないよね。
一つ残念だったのが、この作品を見てオム・ジョンファ主演の映画『オーロラ姫』(2005年)を思い出しちゃった点。
見ている途中から、「アレ、これって何かに似ている?」と思い始め、頭の隅っこで「なんだっけ?」と考えちゃった。
日本では公開されなかったので見られた方は少ないと思うが、娘を奪われた苦悩の母親というキャラが『オーロラ姫』とかぶり、個人的には新鮮味が薄れたかも。
とはいえ、オム・ジョンファのちょっとした表情にも釘付けになり、胸が痛んだ。
キム・サンギョンは今も『殺人の追憶』(2003年)を思い出してしまい、妙に刑事役が似合うとあらためて思った。
あれから10年以上が過ぎたのに外見がほとんど変わっていないことにビックリ。
市場で犯人を追うシーンは氷点下という寒さの中、なんと3日間に渡って雨に降られながら撮影したそう。
タフなキム・サンギョンもさすがに点滴を打ったとか。
犯人には意外と簡単に逃げられてしまうが、実際は過酷な現場だったのねー。
原題は『モンタージュ』
この作品は原題のほうがしっくりくる…。
オススメ度 ★★★★☆