UPが遅くなったけど、昨日5月1日(金)より公開された韓国映画『私の少女』。
あのイ・チャンドン監督プロデュースで、いろいろと考えることの多い作品だった。
『私の少女』
(原題:『ドヒ』/2014年/韓国/119分)
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2015年5月1日(金)よりユーロスペース、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー!
詳しいあらすじや公開情報等は公式HPをご覧ください。
映画あらすじ
女性警官のヨンナム(ペ・ドゥナ)
彼女はある出来事によりソウルから田舎の派出所に所長として赴任してきた
そして14歳の少女ドヒ(キム・セロン)と出会う
ドヒは学校でいじめられ-
家では血のつながらない継父ヨンハ(ソン・セビョク)と、その母親である祖母から日常的に暴力を受けていた。
ヨンナムはドヒを守ろうとするが-
過疎化の進む村では、住民も警官たちもヨンハの暴力を見て見ぬフリ
ある夜、ひとり焼酎を飲みなが寂しさを紛らわせているヨンナム
そのとき、ドヒが泣きながら彼女の家のドアを叩くのだった。
同時に、ドヒの祖母の遺体が発見され-。
*****
血縁重視の社会や地方の過疎化、不法滞在の外国人労働者など、韓国が抱えている問題がいくつも描かれている。
もっと細かくいうと、男性優位主義であるとか、アルコール依存とか。
また、ペ・ドゥナが演じるヨンナムという女性が抱える、マイノリティであるが故に生じる問題など興味深い。
他人からはなかなか理解してもらえず、彼女は孤独。
女性監督ならではの繊細な演出で、その孤独がより浮き彫りになった感じがする。
救いようのないのがドヒ
母親から捨てられ、継父と祖母から暴力を受ける日々―。
人との距離感を取るのが下手で、自分を抱きしめてくれたヨンナムに甘えたかと思えば、やがてその甘えが執着へと変わっていく。
この難しい役を一度は断ったというキム・セロン。
その後、500人もの子役をオーディションしても決められなかった監督が再度オファーし、出演を決めたとか。
引き受けた理由は「私がやるしかないと思ったから」
すごい。そんなこと言ってみたいw
この映画を撮影しているときって13歳だったはずなんだけど、とても子供とは思えない言葉。
よく言えば「さすが女優!」、悪く言えば可愛げがない(笑)。
けど、ヤッパリ監督が真っ先に思いついた女優さんだけあって、ドヒ役はキム・セロンしかいかなったんだろうなーって納得だったわ。
オススメ度 ★★★☆☆