韓国映画の公開が続いている。来週から『茲山魚譜-チャサンオボ-』も日本で公開。
『茲山魚譜-チャサンオボ-』
(2021年/韓国/126分)
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2021年11月19日(金)よりシネマート新宿ほか全国順次ロードショー!
詳しいあらすじや公開情報等は公式HPをご覧ください。
映画あらすじ
朝鮮王朝時代―。冒頭、時代劇『イ・サン』でおなじみの22代王・正祖が登場する。
正祖(チョン・ジニョン)
儒学者の丁若鏞(チョン・ヤギョン)は信頼できる家臣だった。ドラマ『イ・サン』ではソン・チャンウィが演じた役。この映画ではリュ・スンリョンが演じている。
ところが正祖亡きあと幼い純祖が王になると、貞純王后が権力を掌握。
正祖が信頼していた側近たちを追放してしまう。
逮捕された丁三兄弟
左から長男の丁若銓(チョン・ヤクチョン)、次男の丁若鍾(チョン・ヤクチョン)、三男の丁若鏞(チョン・ヤギョン)。
※長男と次男は漢字と発音は違えど、カタカナ表記では同じ“ヤクチョン”になってしまうw
次男は処刑。長男の丁若銓と三男の丁若鏞はそれぞれ流刑となる。
丁若銓(ソル・ギョング)は黒山島(フクサンド)へ
役人の別将(チョ・ウジン)は罪人である丁若銓に冷たくするが―。
島の人たちは温かく迎え入れる
情に厚いカゴ(イ・ジョンウン)の家で暮らすことに
元来、好奇心旺盛な丁若銓
彼は美しい自然と豊かな海の生物に魅了されていく。
そして庶民が気軽に読めるような“海洋生物学書”を書き記すことを新たな目標とする。
誰よりも海に詳しいのが漁夫の昌大(ピョン・ヨハン)
昌大は学問と知識に飢えている野心あふれる青年。
丁若銓は昌大に執筆協力を持ちかける
丁若銓から学問を教えてもらう昌大
2人は次第に心を通わせていく。
だが、昌大が学問を追求する目的は自ら両班(ヤンバン)となり、豊かな暮らしをするためだった。それを知って丁若銓は昌大に失望を感じる。
昌大もまた、丁若銓とは進む道が違うことに気づき始める。
その頃、思いがけない人物が昌大に会いに来る―
昌大はついに島を出る決意をするが―。
*****
2時間6分の映画だけど3時間近くに感じられた。
韓国では今年3月末に公開され、34万人の観客動員に終わっている。
コロナ禍ではあるけど、同時期に公開された『ゴジラ対コング』は70万人を動員している。
「ソル・ギョング主演だけど、コロナ禍だったから苦戦した」というわけでもないと思う。
韓国の時代劇が好きな人にはオススメできても、正祖から純祖に変わり、再び権力を握った貞純王后がどんな人物で何をしたかをあまり知らないとピンとこない気がする。
あくまでも韓国人のための時代劇映画。詳しい説明はないので、下手すると置いていかれる。
舞台となる黒山島はとても美しい島らしい。
実際は黒山島以外でロケしたそうだけど、3つの島で黒山島の魅力を再現したと資料にある。
美しいモノクロ映画はよく“水墨画”に例えられるけど、個人的にはカラーで見たかったかも。
景色の美しさも、魅力的な料理もモノクロだと伝わりづらい。ニオイがしてこない。モノクロにしたのは一長一短のように思えた。
ソル・ギョングやピョン・ヨハン、イ・ジョンウンのキャラクターは好きだったけど、作品は好みがハッキリと分かれると感じた。
オススメ度 ★★☆☆☆
黒山 (新しい韓国の文学) 「映画から観るか、本から読むか!」といえば、映画を見てからがいい。 |