いろいろと思うことの多かった韓国版『レ・ミゼラブル』
2回目に気づいたこと、そして帰国後に教えられたこともあった。
この日、一番実感したのがブルースクエアの音響の悪さ。
私はそういうのに鈍感なんだけど、席によって音の聞こえ方がまったく違うと分かり、愕然とした。
3日前より少し後ろに下がっただけなのに、歌声の聞こえ方がまるで違う。こりゃないわ。
同じS席で数列しか変わらないんだから、本来は同じように聴こえるべきなんじゃないの~と思うが、明らかに客席への聴こえ方や迫力が違う。
ここから先、本当にくだらない感想になる。
時間の無駄になると思われるので、スルーしちゃってねー。
まずはこの日のキャスト
前回と同様、この日も神父はデカかった。
思うに、妙に肥えているから違和感があるのか。少ないパンとワインを分け与えているような神父には見えない。
この日のファンティーヌ役はチョ・ジョンウン
歌は言うことなし。やっぱりファンテーヌ役も選ばないとダメだな。
ただ…。毎度のことだけど、髪を売ったあとのヘアスタイルが気になる。切った直後、いきなりダルマみたいなヘアになるんだもの。だからこそ悲壮感が伝わってくるのかもしれないけど。
ヘアといえば、もう一つ心配だったのが・・・
ジュンヒョンさん演じるジャベールのヘアスタイル。
以前のジャベはロン毛の金八先生みたいな頭だった。あの髪型がジュンヒョンさんに似合うとは思えない。
日本版ジャベのヅラもいただけないし…と、少し不安だったが、これまでのジャベと違ってジュンヒョンさんにピッタリのヘアスタイルになっていた。
この日もジュンヒョンさんは絶好調。キャストの中で一番調子よかったんじゃないか。
それぐらいの歌いっぷりで「星よ」の拍手も大きかった。
マリウスは前回と変わらず、「どうしたユン・ソホよ」といった歌い方。
最初から最後まで声が上ずったまんま。一本調子な感じで歌う「カフェ・ソング」もちょっぴり残念。違う意味で悲しい(涙)。
そのうち音を大きく外すんじゃないかと心配になったりして集中して聴けなかった。
以前のチョ・サンウンが良かったとは思わないけど、あちらのほうがもう少しフツーに歌えていたかも。
この日もマリウスの歌に緊張感がない分、バルジャンが振り回されているように見えた。
マリウスとコゼットが上手く歌えていないと、バカップル感が拭えないのよね。
時折、伊東四朗に見えなくもないヤン・ジュンモは前回より調子良さげ。
日本版では腰を痛めて大変だったそうで、体重の軽いマリウスはまだいいんだけど、ちょっと太めのマリウスを抱っこするのに苦労したと聞いた。
韓国版マリウスはスマートだけど大きいw
そのためか、よく見るとテコの原理を利用しているかのように、少し弾みをつけてマリウスを抱き起こしているのが分かる。
倒れているマリウスを抱き起す瞬間は、まるで器械体操みたい。
ファンティーヌ亡きあと、ジャベールと対峙するシーンはこの日も鳥肌もん。
かつてジュンヒョンさんがバルジャンを演じた際、ジャベ役の吉原さんとにらみ合いながら、目で会話したことがあったそう。
今もヤン・ジュンモとにらみ合い、チェーンを振り回しながらそんなイタズラを仕掛けているのかも。
韓国版『レミ』を観るたび感じるのは、日本版の訳詩の素晴らしさ。
今さら言うまでもないが、韓国語訳より、やっぱり私は日本語の訳詩のほうが好き。
「Drink with me~共に飲もう~」の絶妙な訳詩も有名よね。
Drink with me to days gone by.
日本語だと「過ぎた日に乾杯~」になるという、この歌詞。
直訳とは少し違うかもしれないけど、それでも「gone by」を語呂の似た「カンパイ」に変えて、原語の良さをそのまま伝えていると初めて知ったとき、そのセンスに震えた。
一方、韓国語だと
「마시자 추억 위해 ~(マシジャ~ チュオッ ウィヘ)」
「飲もう、想い出のために」といった感じ。
「ゴンバイ」
「カンパイ」
「ウィヘ」
うーん、やっぱり日本の訳詩のほうが原語に近く、素晴らしいと思った。
前回書いたアンサンブルのマツコ・デラックスは・・・
番外編で教えていただいた。
過去にも大作にアンサンブルで出演していた人気の女優さんとのこと。
キャストボードの写真はかなり細身になっているけど、アンサンブルのド真ん中に写っているのが、その方だった。
実物はかなり大きいし、声にも迫力があるので、このままマダム・テナルディエの座を狙ってほしい。
『レミ』階段もいいけど・・・
今、工事しているなら会場内にエスカレータを設置して~。