今年観た韓国映画の中で、イ・ビョンホン&チェ・ミンシクの『悪魔を見た』と同じぐらい強烈なインパクトがあった。韓国映画『ビー・デビル』は明日から公開される。
「こんな時に映画なんて…」と思われるかもしれないが、「こんな時こそ普通に生活すること」も大事だし、某映画監督さんからのメールに
「“こんな時だからこそ映画を”という強い気持ちで臨んでいる」というメールをいただき、共感できるところがあった。
中には、映画の公開で得た収益金の一部を震災の寄付に回すと表明している作品もある。
少しずつ人々と街が元気を取り戻せるよう、自然と以前の日常生活に戻っていくことも大切な気がする。
(実際のところ、今はそれがかなり難しい状況でもあるが…)
まぁ、少しずつ日常に戻るとか言いながら、いきなりディープな内容の映画なんだけど、意外と女性は見終わったときにスカッとするかもよ。
『ビー・デビル』(2010/年韓国/115分)
(C)2010 Boston Investments Co., Ltd. and Filma Pictures. All Rights Reserved.
3月26日(土)より、シアターN渋谷にて哀と狂気のロードショー! 関西や福岡、北海道でも順次公開予定
詳しいあらすじや公開情報等は公式HPをご覧ください。
映画あらすじ
ソウルで働くヘウォン(チ・ソンウォン)は自身が抱える問題に嫌気がさし、現実逃避の旅に出る。向かったのは人口がたった9人の美しい孤島。
そこで幼なじみのボンナム(ソ・ヨンヒ)と再会。
だがボンナムは夫マンジョン(パク・チョンハク)や住民から奴隷のように扱われていた。
島から抜け出そうとするボンナムだったが、やがて太陽を見上げ、答えを見つける。
それは悲劇の始まり―
「死ぬくらいなら生きなきゃ」。
*****
よくある韓国映画とはまったく違った衝撃的な作品だが、ここまでとことん「悪」を描くところが韓国映画のスゴイところ。
原題は『キム・ボンナム殺人事件の顛末』。タイトルからも分かるように、ある殺人事件が起こる。
舞台は住民がわずか9人という孤島。ここでキム・ボンナムという女性に対して行われていたことが事件の発端となる。
一見、「極端なストーリー展開」と思われる方もいらっしゃるかもしれないが、そうでもないと思う。
パターンは違っても、これもまた現実社会に起こり得る「悪」ではないか。
我慢し続けると病気になる…。
オススメ度 ★★★☆☆