イ・ヨンエの主演映画『ブリング・ミー・ホーム 尋ね人』が来週から日本でも公開される。
『ブリング・ミー・ホーム 尋ね人』
(原題:『나를 찾아줘 / 私を探して』/2019年/韓国/108分)
(c) 2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved
2020年9月18日(金)より、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー
詳しいあらすじや公開情報等は公式HPをご覧ください。
映画あらすじ
看護師として働くジョンヨン(イ・ヨンエ)は6年前、当時7歳の息子ユンスが失踪し、ずっと探し続けている。
ところが夫のミョングク(パク・ヘジュン)が―
捜査途中で悲劇的な事故に遭ってしまう。
憔悴しきったジョンヨン
そんな彼女の元に「ユンスと似た子供を郊外の漁村で見た」という情報が寄せられる。アレルギーにアザ、やけどの痕、そして足の小指の副爪―。すべてがユンスの特徴と一致していた。
ジョンヨンは謝礼金を支払い、ユンスに似た少年ミンスのいる場所に向かう。
それは「マンソン釣り場」
だが彼女の前に立ちはだかったのは、釣り場を営む怪しげな一家だった。
村の人々は口を閉ざし―
地元の警察官ホン警長(ユ・ジェミョン)は―
ミンスの存在を隠そうとしているかのよう―
夜中に家に侵入したジョンヨンは監禁されていた子供ジホを発見。その部屋で、ユンスの捜索チラシを目にするのだった。
やはり、この一家が何かを隠している。その疑念が残り、ジョンヨンは再び釣り場へと向かう。
すると、大人たちから逃げ回る少年の姿が目に入る―
少年は息子のユンスなのか。ジョンヨンが見つけた真実とは!?
*****
2005年の『親切なクムジャさん』以来、実に14年ぶりの映画は昨年11月末に公開され、645,000人を動員。
一言で言うと胸クソが悪くなる映画。
まともな人間がほとんど出てこない。ろくでもない人たちがたくさん登場する。
イタズラで嘘の情報を寄せてくるバカガキ。“人”というよりはまるで“獣”のような島の住民たち。見方によっては身内である義弟のクズっぷりも際立っている。
冒頭と終盤に出てくるキーワードは、人に対する“関心”。
もう少し周囲が人に対して関心を持っていればこんなことは起こらない。誰かが気づけたはずだ。
ユンスの特徴は「耳の後ろにアザ」「やけどの痕」「桃アレルギー」「足の小指に割れた副爪(ふくそう)」。
この特徴を見逃すと、終盤のシーンがちと分かりづらいかもしれない。
終盤の展開はちょっと残念だった。
そもそも「スマホ持ってないの?」と疑問に思ってしまうほど、イ・ヨンエが孤立無援で戦う。
地元の警察官がとんでもない悪人だったとしても、スマホを利用して様々な証拠を押さえることもできたはず。
イ・ヨンエがあまりに無防備すぎ、今の時代の映画としてはかえって違和感を覚えた。本気で子供を助ける気はあるのだろうかと。
キャストでは『夫婦の世界』で不倫オットを熱演したパク・ヘジュンがここでは良き夫で、『梨泰院クラス』の会長ユ・ジェミョンではここでもクズ野郎よ(笑)。
ちなみに、韓国での原題は『私を探して』。
ベン・アフレック主演のハリウッド映画『ゴーン・ガール』の韓国語タイトルも『私を探して』だったが、ストーリーはまったく違う。
どちらが面白かったか?と聞かれたら、それは考えるまでもなく『ゴーン・ガール』になる。
オススメ度 ★★☆☆☆
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