ずっと待っていた映画がついに日本でも公開。一年も待った『悪いやつら』。
もしかしてスクリーン上映されないままDVD化されるのかな?と不安に思っていたが、無事に公開が決まって嬉しかった。
『悪いやつら』
(原題:『犯罪との戦争~悪いやつらの全盛時代~』/2012年/韓国/133分)
© 2012 SHOWBOX/MEDIAPLEX AND PALETTE PICTURES ALL RIGHTS RESERVED.
8月31日(土)よりシネマート新宿、9月14日(土)よりシネマート心斎橋ほか全国で順次公開!
詳しいあらすじや公開情報等は公式HPをご覧ください。
言うまでもなく、韓国では470万人もの観客を動員したヒット作!
映画あらすじ
舞台は1990年の釜山。
この年、盧泰愚(ノ・テウ)大統領が「犯罪との戦争」を宣言し、暴力組織の一掃が始まる。
緊急逮捕された暴力組織幹部のチェ・イクヒョン(チェ・ミンシク)は建設会社社長の監禁&暴行事件への関与を疑われるが、のらりくらりと「私には関係ありません」と否定。
時は1982年の釜山へとさかのぼる。
この当時、悪徳税関職員だったチェ・イクヒョン。彼は賄賂がバレて職場をクビに…。
そんなとき、裏社会の若きボスと覚せい剤の取引をし、彼が遠い親戚であることを知る。
若きボスの名はチェ・ヒョンベ(ハ・ジョンウ)
そして再び1990年の釜山に戻ると…。
検事に圧力がかかり、結局、イクヒョンは釈放されることに。彼はなぜ簡単に釈放されたのか。
ときは1985年の釜山にさかのぼる。
ヒョンベの力を利用し、自分も裏社会でのし上がろうとするイクヒョン。
ヤクザでも一般人でもなく“ハンパ者”という立場。どちらからも“クズ”呼ばわりされる。
だがイクヒョンは類まれな交際術で幅広い人脈を構築。実に狡猾でときには愛想よく、ときには卑屈で情けなく、上手い具合に世を渡っていく。
彼はそうやって、拳が武器のヒョンベと一緒に釜山を掌握する
そして1987年―。
ヒョンベの手引きで日本の暴力団幹部と杯を交わすイクヒョン。カジノ開設の手はずを整えたが…。
この頃から二人の間に溝が生じる
ついに訪れた1990年の「犯罪との戦争」宣言。イクヒョンとヒョンベは生き残れるのか?
*****
実はヤクザ映画とかハードボイルド系の作品が苦手な私。
「この作品もちょっとダメかも…」と思っていたけど、暴力シーンよりも「人間」が描かれていて、最初から最後まで楽しめた。
特にチェ・ミンシク演じるイクヒョンというキャラw
こういうオヤジいるよ、いる!みたいな面白さがあった。
大きな組織には世渡り上手で人脈が広く、それだけで生き残れちゃう人っているのよねー。
あの狡猾なキャラがなんとも憎みきれず、見入ってしまったよ。
そしてハ・ジョンウ。やっぱりすごかった。
チェ・ミンシクの個性に負けない存在感。まいりました!
ゾッとしたのはラストシーン。最後の最後までハラハラさせられる。
「こういう映画は苦手かも~」という思い込みを完全に払拭してくれた。
驚いたのが、日本の裏組織のシーンに登場する金山会長役。
なんと「紅虎餃子房」でおなじみの「際コーポレーション」中島武会長が演じている。友情出演で。
しかもチェ・ミンシク本人が直接オファーしたというからビックリ。
映画の半券で「紅虎餃子房」(直営店)の餃子1皿サービスというタイアップもあるみたい。ご興味のある方はコチラをご覧ください。
ちなみに、この映画だけど、松本清張の原作で米倉涼子主演の『わるいやつら』のリメイクではない。
イクヒョンの写真にあるように、どちらかというと『黒革の手帖』の要素が入っていた。
オススメ度 ★★★★☆