地元の人しか知らない町の寿司屋さんだったのに、あるときから運命が大きく変わったみたい。特にアンジャッシュの渡部がブログで紹介してからは超予約困難店になったという。
今から7年ぐらい前はまだ、予約なしでフラリと行って2~3千円で握りを食べられたそう。
今はおまかせコースのみとなって、一品料理+握りという構成。
少し前まで1万3千円だったコースは1万5千円、そして1万8千円に値上げされ、いまや2万円になってしまった。
それでも完全紹介制の「超美味しい寿司店」といわれ、予約は数ヶ月待ちに。
その名は『ボブ寿司』
都内の寿司店はたしかにお高くなっているんだけど、この寿司店はグルメさんたちの間で好きか嫌いか完全に評価が分かれる。
予約困難な寿司店で食事できたことを喜んでいる人には評価が高い。
「ネタが新鮮で美味しい」と。
2万円も出せば、新鮮なネタで当たり前なんだけどw
反対に本当に寿司が大好きで、都内のアチコチの寿司店を食べ歩いている人は「あんなの寿司じゃない。オニギリだ!」という。
ここまで感想が真っ二つに分かれると、一体、どんな寿司店なんだ?と、期待半分、不安半分(笑)。
というわけで、少し前に連れて行ってもらった。
■美味しいけど量が多すぎて女子たちは苦戦w
日本酒の種類は少なく、持ち込みOKとのこと。メンバーが持参した日本酒で乾杯した。
本つぶ貝
素直に美味しいと思った。ここまではよかった。
八寸仕立ての盛り合わせ
この写真で一人前。一人一人の目の前に、この皿が並べられていく。
すごく贅沢な盛り合わせに違いない。美味しいよ。素材も新鮮で美味しいんだけど、量が多すぎる。
コレをすべて食べたら、空腹だったお腹もある程度、満たされる。
生牡蠣
かなりデカい。
タチウオ
画像では分かりづらいけど、この店は一品一品の量が他店の倍はある感じ。
新鮮なサヨリ
新鮮だから当然、美味しい
食べごたえもある。
寒サワラ
すでにお腹が膨れかけていたけど、この寒サワラは美味しいと思った。
が、2切れだったら「あぁ、美味しい」で終わるけど、腹と背で4切れもある。やはり画像だと分かりづらいけど、厚みもあって、1切れ1切れがボリューミー(涙)。
アオヤギやホタテ
甘みがあって美味しい。前半戦の料理の量がもっと少なかったら、この皿はもっと美味しく感じられたに違いない。
このあたりから女子たちの表情が険しくなっていた。
皆、すでにお腹いっぱい。途中で、男子たちに料理を回したりしていた。私も隣の男子に幾つかの料理を食べてもらっている。
そんなことをしていたせいで、男子たちもお腹いっぱいになっている状況。ここで握りが出てくることに。
■最後の握りは“大食い選手権”のように詰め込むしかない
かなり満腹の状態で握りを迎え入れることに。
大将に「シャリは少なめで」とお願いした。カウンター席の全員がw
出てきたのがこの中トロw
渡部はブログで「カットが贅沢すぎる」と書いているけど、私は友だちの「寿司じゃなく、オニギリだ」の一言を思い出した。
それは握りの大きさを指した言葉と思っていたが、食べてみて分かった。
シャリの握り方もオニギリのようだとw
口に入れてもシャリがバラけない。結構、かために握ってるんだな。
最近では珍しく、醤油をつけて食べるタイプのお鮨だった。
大トロ
寿司って、ネタとシャリが大きければいいってもんじゃない。初めてそんなことを思った。
どこの寿司店もネタとシャリのバランスは最適で、口に入れた瞬間「美味しい」と思える量になっている。
マグロ2貫食べて脂っぽさや胃もたれを感じたのは初めてかもしれない。
鯛と平目
フツーに見えるけど、やっぱり大きめ。大将に再度「シャリ少なめで」とお願いしたが、シャリの味にもこだわっているらしく、難色を示していた。
ホッキ貝&車海老
もう食べれないw
どんどん増えてるw
カウンター席で男子に寿司を譲る女子たち。
私も一品料理の段階から男子にアレコレ食べてもらっていたが、彼もすでに胃が限界だと言う。ここで寿司の押し付け合いが始まった。
〆の穴子
「最後」と言われてホッとしたけど、やっぱり食べられそうにない。
正直、この時点では寿司を見るのもイヤになっていた。
残してるのを大将に見つかると、「車海老だけは食べるように」と言われ、頑張って食べた。
もう、「TVチャンピオン」の“大食い選手権”に近い心境だった。
最後に頑張って飲み込んだら、途端にリバースしそうになり焦った。こんなふうに泣きそうになりながら寿司を食べることになろうとは。
テーブルを見ると、皆、かなり残している感じだった。
水菓子の夢味みかん
私は持ち帰ったが、隣の男子は寿司を残しているくせにミカンは食べていた。
彼は帰りの電車で「最後のみかんが美味しかった」と言っていた。
このあと会計になったが、衝撃が走る。
幹事さんからは、ドリンク込みで会費1万8千円と聞かされていたのに、いつの間にか2万円に値上げされていたw
幹事さんも知らず、驚いていた。
メンバーの中には20代の子もいて、気の毒に思えた。後半は無理やり寿司を詰め込み、会費は聞いていたよりお高い2万円。
内心「そりゃないよ」と思ってしまった。
結論。
とにかく量が多すぎる。
シャトーブリアンの『基順館』と同じく、量を減らして価格を下げてほしい。
もしこれが半分ぐらいの量で1万円~1万3千円ぐらいだったら「美味しかったね」と満足して帰ったに違いない。
実際、出てくる料理のネタは本当に新鮮だったし、一つ一つは美味しかった。
けど、会計の段階で私は食べすぎて気持ち悪くなっていた。
私だけじゃない。脇腹を押さえている女子もいた。まるで“大食い選手権”の敗者のようだったw
これで2万円はやはり高い。7年前まで2~3千円で寿司を提供していたのと同じお店とは思えない。
肝心の寿司については、、、
いわゆるインスタ映えはするかもしれないけど、本当にオニギリみたい。他店では見ない形の寿司なので、それはそれで価値があるのかもしれないけど、美味しいかどうかと聞かれると微妙かもしれない。
なので、美味しい寿司を食べに行くのではなく、新鮮な海鮮料理と思って行かないと「なんか、コレ違う」となる。
あくまでも寿司ではなく、海鮮料理のお店と思って行ったほうがいい。
翌日、男子からLINEが来た。「昨日の苦行はツラかったですね~」と書かれている。
また、別の女子からは「とにかくキツかった」と。
どちらも「美味しかった」とは一言も書かれていなかった。
一方、中には「美味しかった。ネタも新鮮だったし」と本気で満足しているふうな男子もいた。2万円も出して新鮮じゃないネタを出す店があるのだろうか?
それは分からないが、メンバーの中でも評価が分かれる。アンジャッシュの渡部も絶賛していた完全紹介制の超予約困難な寿司店『ぼぶ寿司』はそんな感じの店だった。