先月、日本で衆院選が行われたばかりだが、この選挙って当初は「今月10日投開票」と予想されていた。
だからメディア関係者との飲み会はそれを想定して日程を決めたりした。
もし予想通りだったら、それから間もなくして韓国映画『対外秘』が公開されたことになる。
『対外秘』(2023年/韓国/116分)
ⓒ 2023 PLUS M ENTERTAINMENT AND TWIN FILM/B.A. ENTERTAINMENT ALL RIGHTS RESERVED.
2024年11月15日(金)シネマート新宿、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開
詳しいあらすじや公開情報等は公式HPをご覧ください。
映画あらすじ
舞台は1992年の釜山。
国会議員選挙に出馬予定のヘウン(チョ・ジヌン)
ついに念願叶って党の公認候補を約束される。
ヘウンは言う、「公認イコール当選だから」
盛り上がる支援者たち。
ところが、裏で政治を支配するスンテ(イ・ソンミン)が公認候補を変更
スンテが自分の言いなりになる男を公認候補とし、当然、ヘウンは激怒する。
スンテは富と権力を意のままするため<極秘文書>を作成
これをヘウンが入手
一攫千金を狙うヤクザのピルド(キム・ムヨル)に見せ―
ピルドたち裏社会から選挙資金を得て無所属で出馬することに。圧倒的にヘウンは有利になる。
だが、スンテも黙ってはいない
壮絶な権力闘争は―
三つ巴の死闘へと発展していく。
*****
党の公認候補になれるのか、それとも非公認か。
それによって選挙結果が大きく左右されるのは日本も同じ。
にしても、不正操作のやり方を見ていると、「死闘を繰り広げる」という言葉は韓国の選挙戦のほうがピッタリというか。
“殺るか、殺られるか”感が半端ない。
無所属じゃ勝てない。公認を外されたヘウンは憤るが、スンテに言い返される。
「将棋の歩はなんのためにあるのか?」「適切なタイミングで捨てるためだ」
つまりヘウンは捨て駒ってことだ。
「復讐は2つに1つ。相手を葬るか。味方になるか」
「世の中は汚く、人生は悲しいものだ」
出てくる言葉に、いちいちゾッとさせられた。
本作は昨年3月に公開され、75万人を動員。
元気のなかった韓国映画界で、なおかつ政治不信の人たちはわざわざ劇場に行ってまで腐敗した政治を観たくなかったかもね。
けど、ストーリー展開は本当に予測不可能で、思いもしない結末を迎える。こんな救いのないストーリーなのに引きつけられるからすごい。
オススメ度 ★★★☆☆
財閥家の末息子~Reborn Rich~ イ・ソンミンといえば、このドラマも最高に面白かった! |