前回、UPした釜山のBIFF広場の近くにある国際市場―。
ここを舞台にした大ヒット映画『国際市場で逢いましょう』がついに今週16日(土)より日本でも公開される。
韓国映画史上、歴代2位となる1,400万人もの観客を動員した感動の物語。
『国際市場で逢いましょう』
(原題:『国際市場』)2014年/韓国/127分
(c)2014 CJ E&M Corporation, All Rights Reserved.
2015年5月16日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町、シネマート新宿ほか全国順次ロードショー!
詳しいあらすじや公開情報等は公式HPをご覧ください。
映画あらすじ
韓国の家族モノでいつも感じるのは、海よりも深いオンマの愛情だけど、本作は家族のために懸命に生きた父親の物語。
また、激動の時代を生き抜いてきた韓国という国そのものの歴史にも触れていて、すごく興味深かった。
1950年12月、朝鮮戦争の真っ只中
中国軍が迫り、大規模な海上撤収を行うアメリカ軍部隊。
最後に残された船に乗り込むため、膨大な数の避難民たちが押し寄せた。
両親に連れられた少年ドクスは妹マクスンをおぶっていたが、大混乱でマクスンの手を離してしまう。
港で泣き叫ぶマクスンを助けに行くため父親はひとり船を下りていく。
「ドクス、今からお前が家長だから家を守ってくれ!」と言い残し―。
それが父と妹との別れだった。
1953年7月
父親とマクスンを失ったドクスは、母親や弟妹と釜山の国際市場にたどり着いていた。市場で露店を経営していた叔母コップンのもとに身を寄せていたのだ。
やがて戦争は停戦となったが、朝鮮半島は分断されたまま。
ドクス一家はついに、「北」にある故郷に帰れなくなってしまう。
1963年
青年になったドクス(ファン・ジョンミン)は肉体労働をしながら家族を支えていたが、相変わらず暮らしは貧しい。
弟の学費を工面するため、親友のダルグ(オ・ダルス)と西ドイツに出稼ぎに行くことを決意した。
炭鉱の鉱員となったが、そこでの仕事は過酷で、危険と隣り合わせ。2年間、つらく苦しい時間を過ごす。
唯一、彼の支えとなったのが看護師ヨンジャ(キム・ユンジン)との出逢いだった。
1966年12月、派遣鉱員の第一次帰国により、ドクスは国際市場に帰る。
ドクスの仕送りのおかげで家族は新しい家で生活し、ドクスもヨンジャと結婚。
1973年の秋、ドクスは一児の父となった。勉強した甲斐もあり、海洋大学にも合格。
彼は「船長になる」のが夢だったのだ。
ところが、叔母コップンの店の経営は傾き、妹の結婚費用も必要になる。ドクスは進学を諦めた。
1974年の夏
ドクスはお金を工面するため、今度はベトナム戦争に技術者として遠征。
激しい戦闘に巻き込まれるが、人気歌手のナム・ジン(ユンホ)に助けられる。
やがてドクスは脚を負傷しながらも帰っていく
国際市場で自分を待つ家族のもとへ。
そして9年後、ドクスに思いもよらない出来事が―。
*****
序盤から泣けた。
ある日、突然、大切な家族と引き離される。経験したことはないけれど、いかに残酷なことか思い知らされる。
ファン・ジョンミン演じるドクスが本当につらい経験をしていくんだけど、それでも言う。
「この苦痛を味わったのが僕たちの子供じゃなくてよかった」と。
父親としての深い愛情を感じる言葉で、涙が止まらなかった。
今ソウルの街を歩いていると忘れがちだけど、この国の人たちは想像もつかないような激動の時代を生き抜いてきたんだなーとあらためて思った。
個人的に残念だったのが、釜山に行ったにも関わらず、ロケ地の「꽃분이네(コップンの店)」に行かなかったこと。
久々の釜山だったけど、何かのついでに寄ることはできたはず。
これはばつ丸さんのUPを待ちたい。←他力本願(笑)。
オススメ度 ★★★★★
東方神起ユノの本格的スクリーンデビュー作だけど、若かりし日の著名人も何人か登場する。お見逃しなく!