昨年のNo.1大ヒット映画『タクシー運転手~約束は海を越えて~』が今週末から日本でも公開。
『タクシー運転手~約束は海を越えて~』
(2017年/韓国/137分)
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2018年4月21日(土)よりシネマート新宿ほか全国順次ロードショー
詳しいあらすじや公開情報等は公式HPをご覧ください。
映画あらすじ
ソウルのタクシー運転手マンソプ(ソン・ガンホ)
ドイツ人記者ピーター(トーマス・クレッチマン)の
「通行禁止時間までに光州に行ったら大金を支払う」という言葉につられ、英語も分からぬまま一路、光州を目指す。
なんとしてもタクシー代を受け取りたいマンソプは機転を利かせて検問を突破。時間ギリギリで光州に入る。
そこは戒厳令下の物々しい雰囲気。危険を察知したマンソプは「ソウルに戻ろう」とピーターに告げる。
そんなマンソプの言葉に耳を貸さないピーター
ピーターは、大学生のジェシク(リュ・ジュンヨル)やファン運転手(ユ・ヘジン)らの助けを借り、撮影を始めてしまう。
ところが状況は徐々に悪化。焦りを募らせたマンソプは―。
■韓国の今につながる光州事件
韓国では昨年8月に公開され、1200万人もの観客を動員。昨年の興行第1位となった。
本作の流れとしては…
撮影開始 →
チェ・スンシル事件が勃発 →
ろうそくデモ → 朴槿惠政権崩壊 →
文在寅大統領の誕生 → 光州事件記念式典 →
映画公開 → 大ヒット!
ザックリとした大まなか流れはこんな感じだろうか。
なんの因果か、1980年5月に光州で起きた民主化運動の流れをそのまま継承しているかのよう。歴史は繰り返すというけど、これも偶然なんだろうか。
当時、光州で起こっていることを世界に拡散したのは、実在したドイツ人記者。
故ユルゲン・ヒンツペーター氏は元々、日本駐在記者として長く日本に住んでいたようね。光州で起こっていることを聞き、すぐに韓国入りしたみたい。
そして金浦空港で記者を乗せ、光州に向かうことになったのがタクシー運転手の故キム・サボク氏。
映画と違い、この出会いが偶然だったのかどうか。
実際のところ、よく分かっていないようだけど、光州事件の真相解明が進めば、明らかになるのかも。
すべては“あの日”の出会いから始まった―
コミカルに描かれているシーンもあって、実際にはどうだったんだろ?と想像が膨らんだが、ともに危険を覚悟の上、光州入りしたに違いない。
当然、絆も生まれただろうし、悲惨な光景を目の当たりにして「これを世に知らせなくては―」という使命感を心に刻んだことと思う。
ところで光州事件後、2人は再会を果たしたのだろうか。
それは映画館で―。
オススメ度 ★★★★☆
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