新年早々、この映画をUPできることを嬉しく思う。今年1本目の映画にして、今年はもうコレを超える映画は出てこないんじゃないかな。本気でそう思う。
ポン・ジュノ監督作品でカンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールに輝いた『パラサイト 半地下の家族』。今週10日(金)から全国で公開される。
マスコミ試写会はこれまで見たことないぐらいの激混み状態。韓国映画でマスコミ試写会が1時間待ちなんてあり得ない!ってぐらいの注目作よ。
『パラサイト 半地下の家族』
(原題:『寄生虫』/2019年/韓国/132分)
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2020 年1 月10日(金)、TOHO シネマズ日比谷ほか全国ロードショー!
詳しいあらすじや公開情報等は公式HPをご覧ください。
映画あらすじ
“半地下の住宅”で暮らす貧しいキム一家。
父親ギテク(ソン・ガンホ)は失業中
長男ギウ(チェ・ウシク)は大学受験に落ち続け・・・
その妹ギジョン(パク・ソダム)も美大に落ち、予備校にも通えない。
ある日、名門大学生の友人ミニョク(パク・ソジュン)がギウを訪ねてくる。「自分の代わりに家庭教師のアルバイトをしないか?」
ギウが向かったのは“高台の大豪邸”
IT企業のパク社長(イ・ソンギュン)の自宅
若く美しい妻ヨンギョ(チョ・ヨジョン)もいる。
パク家の末っ子を見てギウは思いつく!
「もうひとり紹介したい家庭教師がいるんです」と。
後日、ギウと豪邸を訪れたのは妹ギジョン
ギジョンもパク家の末っ子ダソンの美術家庭教師となり、二人は急速にパク家の信頼を得ていく。
そしてギジョンはある仕掛けをする―。
*****
映画のあらすじはここまでしか紹介できない。これ以降のストーリー展開は「ポン・ジュノ監督からのお願い」として「どうかネタバレをしないでください」とプレスにも記載されているからだ。
なので、映画評論家の方がこれから書く映画紹介はどれも似たような感じになって苦労するのではないか。
先に書いたように、マスコミ試写会には大勢の人が訪れ、1時間前に行かないと中に入れないような状況だった。
私は友だちから「試写会の1時間以上前に行ったほうがいい」と聞いていたので、それぐらいに行ったらギリで入れた。
“高台の豪邸”と“半地下の住宅”
韓国の格差社会をリアルに描きながらも、映画の前半はコメディーだ。試写会場でもドッカンドッカン笑い声が上がった。
が、気づいたら何か恐ろしい場所に導かれていた。
油断して笑っていたら、とんでもない場所に連れてこられた。そんな気持ちがした。
これがポン・ジュノ監督の非情さであり、残酷さなのかもしれない。映画の終盤ではもはや笑い声は上がらない。絶句した。
というわけで、この映画の結末はぜひ劇場で!
よく「映画がDVDになるのを待つ」という人がいるけど、ポン・ジュノ監督独特の繊細なディテール“ポンテール”はおそらくDVDなんかじゃ伝わらない。
どんな映画もDVDで見ちゃうと魅力が半減すると私は思っている。(機内で見る映画はもはや映画じゃなく、別モノで論外)
ポン・ジュノ監督の“ポンテール”は魅力が半減するどころか、劇場で見ないとまったく意味がないように思える。
公開されたら私も劇場に行くと思う。きっとまた新たな気づきがあるだろうから。
オススメ度 ★★★★★
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