パク・チャヌク監督の『別れる決心』。ついに来週、日本でも公開される。
『別れる決心』(2022年/韓国/138分)
© 2022 CJ ENM Co., Ltd., MOHO FILM. ALL RIGHTS RESERVED
2023年2月17日(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー
詳しいあらすじや公開情報等は公式HPをご覧ください。
映画あらすじ
ある男が山頂から転落死するという事件が発生した。
事件を追うヘジュン(パク・ヘイル)
捜査で被害者の妻ソレ(タン・ウェイ)と出会う
いつしかソレに惹かれていくヘジュン
ソレもまたヘジュンに特別な感情を抱く
やがて事件は解決―
ヘジュンには解決したかのように思えたが、真相は闇の中へ。
月日は流れ、住まいを移したヘジュン。
妻ジョンアン(イ・ジョンヒョン)の暮らす街へ
田舎町の警察署の勤務となったヘジュン。
だが、ここでもソレと再会
彼女はアナリストのイム・ホシン(パク・ヨンウ)と再婚していた。
ところが、翌日、海の見える豪邸のプールでイム・ホシンが変死体となって発見される。
第一発見者は妻のソレ
殺人事件で出会い、別れたヘジュンとソレがまたしても殺人事件で再会する。そして二人は“愛の迷路”に迷い込んでいく。
*****
映画は、60年代後半の大ヒット曲『霧』の歌詞から着想を得ている。
『霧』 歌:チョン・フニ
ただ独り 歩いていく
霧だけが深く立ちこめた街角
いつの日にか 優しかったあなたの影がひとつ
思い起こせば すべて過ぎ去りし思い出
それでも恋い焦がれる心
あの人はどこに行ったのだろう
霧の中に 霧の中に寂しく
霧の中に当てもなく私は行く
振り向けば立ちはだかる低い声
風よ 霧を消し去っておくれ
あの人はどこに行ったのだろう
霧の中に 霧の中に目を開けよ
霧の中に涙を隠せ
韓国映画をたくさん観ていても、そこはやっぱり外国映画。一度観ただけだと、幾つか「?」が出てきて、どうも腑に落ちないw
再度観てみて、ようやく伏線やメタファーに気づく。
しっかり観ていたつもりなのに、なんで見落としていたのか。
いろいろと気づけていなかったことに気づいたw
なんてことない言葉や、ちょっとした行動。
ストーリーに関係ないようでいて、しっかり終盤での彼女の決意や行動につながっている。
映画の宣伝の方とも話していたんだけど、私たちはどうしても字幕を追いかけてしまう。どんなに印象的なセリフも限られた文字数で観てしまうと、どうしても足りない部分が出てくる。
なので、これを日本語吹替版で観ると、新たな気づきがあるそうで、、、
とはいえ、伏線回収にばかり気を取られると、やはり迷子になってしまう。難しく考えず、自分に合ったスタイルで観るのが一番かも。
本作は『ベイビー・ブローカー』より3週間遅れの2022年6月29日に公開されて189万人を動員。
制作費は113億W(約11億7千万円)と伝えられ、損益分岐点は120万人と推定される。
とりあえず、損益分岐点はクリアし、『ベイビー・ブローカー』の126万人も超えた。
けど、パク・チャヌク監督作品で189万人止まり。しかもカンヌ国際映画祭コンペティション部門で監督賞を受賞し、話題作だったのにw
良くも悪くもパク・チャヌク監督作品っぽくないから、監督の過激な演出が好きなファンには物足りなかったみたいね。
オススメ度 ★★★☆☆
渇き パク・チャヌク監督の世界観の一部。 |