カン・ドンウォンの4年ぶりの復帰作となった映画『群盗』がいよいよ日本でも公開される。
時代劇だけど、まるで西部劇のような雰囲気。たぶん「時代劇は苦手~」という人でも受け入れやすい内容なんじゃないかと。
ちょっと尺が長いんだけど、私は最後まで楽しめた~♪
『群盗』
(原題:『群盗:民乱の時代』)2014年/韓国/137分
(c)2014 SHOWBOX/MEDIAPLEX AND MOONLIGHT FILM ALL RIGHTS RESERVED.
2015年4月25日(土)より、シネマート新宿ほか全国順次ロードショー!
詳しいあらすじや公開情報等は公式HPをご覧ください。
映画あらすじ
ときは1862年。朝鮮第25代王・哲宗の時代。
正祖(イ・サン)が第22代の王なので、それよりも60年以上後の時代。
【第1章】智異山の盗賊団チュソル
相次ぐ自然災害により、飢餓や伝染病に苦しめられていた朝鮮の民。
と畜人のトルチム(ハ・ジョンウ)は・・・
大富豪のチョ家に肉を売りながら生計を立てていたが、母親や妹との生活は苦しくなるばかり―。
【第2章】死の行列
一方、チョ家の長男ユン(カン・ドンウォン)は優秀な武官
恵まれているように見えるも、本妻の子ではなく庶子だったため、やがて父親の愛情を失う。
ユンは自分の地位を脅かす女を消すため、トルムチに殺害を命じるが、トルムチは失敗。逆に、口封じのため命を狙われ、最愛の母親と妹を亡くしてしまう。
トルムチはユンに復讐しようとするが、そこはユンのほうがしたたか。あっさりとユンにやられてしまい、トルムチは処刑されることに…。
そんなトルムチを救ったのが「智異山チュソル」
盗賊団ではあるが、不当に搾取された食料を取り戻し、貧しい民に返す勇ましい義賊だった。
ここから先は若干ネタバレ!?
真っ新な状態で映画を楽しみたいという方は、この先を読まないで劇場で直接、作品をご覧になったほうがいいと思う。
【第3章】新天地
「智異山チュソル」に助けられたトルムチ
“世の中をひっくり返す”意味のトチという名前を与えられ、生まれ変わる。
その頃ユンは賤民をだまして広大な土地を手に入れる
ユンは「土地の亡者」と呼ばれるように。
【第4章】民を救え
苦しむ民を救うため、「智異山チュソル」はユンとの直接対決を決意
2年ぶりに憎きユンと対峙するトチ
ところが劣勢に陥り、トチは負傷してしまう。
【第5章】寄れば民 散れば盗賊
ユンは報復に出る。
無差別な殺戮を繰り返しながら「智異山チュソル」を攻め込むユン
応戦する「智異山チュソル」の多くが犠牲となり―
「智異山チュソル」の弓撃手マヒャン(ユン・ジヘ)も捕えられる。
アジトに戻ったトチは愕然とし、その怒りは頂点に達するが―。
*****
アクションシーンも迫力がありますが、それよりも引きつけられたのが西部劇のような展開。
実際、この頃のアメリカは西部劇の時代なのよね。本作にそういった要素を取り入れているあたりが面白い。
難しいのが映画の損益分岐点。
本作は韓国で470万人もの観客を動員したけど、総制作費に135億W(今のレートで約1億4,800万円)もかかっているので、損益分岐点となる500万人超に及ばず…。
カン・ドンウォンは思ったほど客足が伸びずショックだったみたいだけど、本作が公開された翌週には大ヒット映画『鳴梁』が公開され、本作を上映する劇場数が減ってしまったことを考えると、単に興行の失敗というよりは、不運なタイミングで公開された映画と思えてならない。
そのカン・ドンウォンがすごい存在感で女性よりも美しい!
美しい顔で、冷たくて残酷な悪役を演じている。
もったいないのは、あまりにカン・ドンウォンの美しさが強調された点。
見終わると、カン・ドンウォンの美しさとヒールっぷりばかりが話題になってしまい、ハ・ジョンウのドヤ顔を忘れているという(笑)。それが少し残念な気がした。
オススメ度 ★★★☆☆