ソン・ジュンギの新境地ともいえる映画『このろくでもない世界で』。いよいよ明日から公開される。
『このろくでもない世界で』
(原題:『ファラン(オランダの意)』/2023年/韓国/123分)
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2024年7月26日(金)よりTOHOシネマズシャンテほかにて公開
詳しいあらすじや公開情報等は公式HPをご覧ください。
映画あらすじ
継父のDVに怯える18歳のヨンギュ(ホン・サビン)
生活も貧しく、夢といえば、いつの日かオランダに移住すること。
やがて犯罪組織のリーダーであるチゴン(ソン・ジュンギ)と出会う
ここで、仕事という名の“盗み”を働き、徐々にチゴンに認められていく。
組織で頭角を表すが…
ある日、組織の非情な掟に背いてしまう。
義理の妹ハヤン(キム・ヒョンソ)をも巻き込み…
チゴンの元へと駆けつけるヨンギュだったが…。
*****
普段、見ている韓国ドラマは財閥等の金持ちが出てくることが多いけど、当然、それとは対照的な生活をしている人も少なくなく、この映画では底辺の人たちが描かれている。
主人公のヨンギュは極端すぎるほど不幸のどん底にいて、自由に生きられそうなオランダに憧れ、移住を夢見ているという設定。
タイトルにもなっている“オランダ感”が若干弱いように感じたんだけど、私が気付けなかっただけかな。
いずれにしても、韓国映画って相変わらず、こういう救いのない物語のストーリー展開がすごく上手だなーと感じた。最後に「そうだったのか」と思えた伏線なんかも。
意外だったのがソン・ジュンギ!
こういう役が一番似合わないと思っているので、あまり期待していなかったが、まったく違和感はなく、こんな役もできるんだー(上からでごめんなさい)と印象が変わった。
それぐらいソン・ジュンギって、悪になりきれないイメージがあったから。
ネトフリの『ロ・ギワン』といい、本作といい、俳優としてのターニングポイントになっている気がした。
本作は昨年の秋夕連休後の10月に公開され、26万人を動員。
コロナ後、不況の韓国映画界において、これが多いのか少ないのか判断が難しい。
ただ、、、秋夕連休の直前に公開されたソン・ガンホ主演の『蜘蛛の巣』も31万人しか動員できていない。
あのソン・ガンホ主演作でさえ、連休前に公開していて、その数字。
…と考えると、救いようのない映画『このろくでもない世界で』は興行面で善戦したといえるのではないか。
オススメ度 ★★☆☆☆
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