邦題の“タリオ”って何?
そんな疑問は置いといて、韓国で19禁だった話題作がついに今週末から日本でも公開される(日本ではR18+指定)!
韓国の昔話『沈清伝(シムチョンジョン)』がベースになっていて、邦題も一見シャレた感じだけど、中身はドロドロの不倫愛憎劇w
こういうの、結構好きー(笑)。
『愛のタリオ』
(原題:『マダムペンドク』 2014年/韓国/112分)
(c)2014 CJ E&M Corporation, All Rights Reserved.
2015年2月7日(土)より、シネマート新宿、心斎橋ほか全国順次ロードショー!
詳しいあらすじや公開情報等は公式HPをご覧ください。
“タリオ”って、聞いたことのあるラテン語だけど、私は意味を少し勘違いしていた。
解説によると“目には目を、歯には歯を”で、被害者が受けた害を加害者に加える制裁のことなのね。
簡単に言っちゃうと、ろくでなしの男が自分の欲望のために純粋な少女をもてあそび、こっぴどく復讐されて破滅していく…。
ざまあみろ!という内容なんだけど、そこは『沈清伝』をベースにしているので、もう少し深いし、見ていて飽きない。女性目線で見ると、中盤までは十分、共感できる内容かと。
映画あらすじ
ソウルの大学でスキャンダルな不祥事に巻き込まれたハッキュ(チョン・ウソン)
彼は片田舎の講師として赴任し、そこで退屈な日常を過ごすドク(イ・ソム)と知り合う。やがて二人は激しく愛し合うように。
間もなくしてドクは妊娠
けれどソウルの大学に復職が決まったハッキュは・・・
彼女に中絶させ、自分はとっととソウルに戻ってしまう。
捨てられることを予感しながらもハッキュにすがるドク
結局、ドクは捨てられ、同じ頃、ハッキュのスキャンダルでうつ病だった妻が娘チョン(パク・ソヨン)の前で自殺してしまう―。
8年後―。
ハッキュは作家として成功し、放蕩生活を送るように。
一方、娘のチョンは母親が自殺したことで父親を憎んでた―
その頃から病気で徐々に視力を失っていくハッキュ
そんな彼の前にセジョンが現れるが、ハッキュはそれがドクであることに気づかない。
彼女はハッキュを破滅へと導き―。
■離れない。何があっても絶対に―
ハッキュ(チョン・ウソン)とドク(イ・ソム)が濃厚なラブシーンを繰り広げる。
で、ハッキュがまたカッコイイもんだから、田舎暮らしのドクがときめくのがすごくよく分かる。平凡な日常がガラリと変わるわけだし。
周囲の心配をよそに、彼女がハッキュに熱を上げ、執着するのはとても共感できた。
だからこそドクが男に捨てられることが明らかな上、さらなる不幸に襲われたあたりは胸が痛む。
相当、昔になるけど『木綿のハンカチーフ』って歌があるでしょ。
私はその世代じゃないんだけど、歌詞を聴いたとき、田舎に残された彼女を不憫に思った(涙)。都会に行った男は、田舎に残してきたカノ女を捨てるものなのかと。
そして、映画を観ているとつい忘れてしまいそうだけど土台は『沈清伝』w
盲目の父親の目を治すため海に飛び込んで犠牲となった娘・沈清(シムチョン)が描かれ、親孝行と美徳の象徴として語り継がれている。
ただ、この映画を観ていてもそこまで『沈清伝』が感じられないのは、娘チョンの存在がイマイチ中途半端だから。
ドクとチョンの関係もボヤけているし・・・
終盤、チョンのシーンでいきなり大風呂敷を広げられて違和感アリアリ(汗)。
あとで聞いて、その理由が分かった。
時間の関係もあって、監督がチョンに関するシーンを幾つか泣く泣くカットしたんだとか。あぁ~、なるほど…。
そこをカットしなければ、チョンがドクに対してどんな感情を抱いていたかも分かるし、彼女の行動も理解できなくはない。
いずれにしても、ラストは想像していたものとは全然違っていた(涙)。
オススメ度 ★★★☆☆
愛情が憎悪に変わったときの残酷さを男性は知っておくべきだね。
ヤリ捨てだけは許さない!
そんなメッセージも感じられるので、思い当たる男性はこの映画を観て肝に銘じたほうがいいかも。
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