GOT7のパク・ジニョンがついに入隊。そのタイミングで主演映画『聖なる復讐者』が日本でも公開されようとしている。
『聖なる復讐者』
(原題:『CHRISTMAS CAROL』/2022年/韓国/130分)
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2023年5月12日(金)よりシネマート新宿・シネマート心斎橋ほか全国順次公開
詳しいあらすじや公開情報等は公式HPをご覧ください。
映画あらすじ
凍てつくようなクリスマスの朝―。
屋上の貯水槽から無惨な遺体が見つかる。
発見されたのは知的障害のあるウォル(パク・ジニョン)
ウォルの体には残忍な暴力の痕跡が残っていた。
双子の兄イル(パク・ジニョン)は事件の真相を探る
そして弟が不良グループに絡まれていたことを知るのだった。
イルは弟を死に追いやった不良たちを特定
だが、彼らはウォルの殺人を隠蔽するため、わざと路上で喧嘩して少年院に入っていた。
復讐のため、イルもまた彼らのいる少年院へ
少年院の教官スヌ(キム・ヨンミン)はイルを気遣うが―
無法地帯の少年院で待ち受けているのは壮絶な闘いと、残酷な真実だった。
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本作はチュ・ウォンギュの小説『クリスマスキャロル』が原作。去年12月上旬に公開され、2万4千人を動員した。
少ないといえば少ないけど、去年、観客動員数が200万人を超えた韓国映画はわずか7本しかない。韓国映画自体が不調といえる。
本作と同じ去年12月に公開された韓国映画でそこそこ観客が入ったのはミュージカル映画の『英雄』ぐらいじゃないかな。
今年に入ってからも話題になるのは日本のアニメばかりで、皮肉な状況になっている。
映画は設定からして残酷で、人々が幸せでありたいと願うクリスマスに事件が起きる。幸せな人はより幸せになれる一日だけど、そうでない人がより目立ってしまう。
事件に巻き込まれたのは貧しい兄弟。しかも遺体となって発見された弟は障がい者だった。警察にろくに捜査もしてもらえず、加害者はやはり金持ちの息子という、韓国にありがちなストーリー。
当然、少年院の中にもヒエラルキーが存在し、親に財力があると受刑者も特別扱いしてもらえる。外の社会も少年院の中も変わらず、観ていてイヤな気持ちになる。
パク・ジニョンは心優しい弟ウォルと、気性の激しいイルの一人二役を見事に演じていたと思う。特にウォルの表情や歌声が悲しく、抱きしめたくなる。
そしてもうひとり。
弟ウォルと仲がよく、今は少年院にいるファン役
この役は『不思議の国の数学者』でジウ役を演じていたキム・ドンフィ。まったく違うキャラという、、、ほとんど真逆のキャラ。髪型も違っていて、同じ俳優には見えなかった。
とにかく暴力シーンが多く、結末に行き着くまでも救いがなさすぎて、この作品をクリスマスの時期に観たいとは思わないかもしれない。
けど、パク・ジニョンやキム・ドンフィほか、皆が120%どころか200%以上の力を出し切ってぶつかり合っているのは伝わってきた。
オススメ度 ★★☆☆☆
オールド・ボーイ(字幕版) “復讐”といえばの『オールド・ボーイ』ハリウッド版。 |