韓国映画

韓国映画『アトリエの春、昼下がりの裸婦』

投稿日:2016年1月25日   

 

いい意味で、自分の想像を大きく裏切ってくれた作品。

『アトリエの春、昼下がりの裸婦』
派手な演出はなく、とにかく“美しい”の一言に尽きる。

その映像美は、キム・ギドク監督の『春夏秋冬、そして春』を見たときと同じぐらいの衝撃だった。

海外の国際映画祭で高く評価されたのも納得。
ストーリー的にはDVDで見てもいい作品かもしれないけど、映像の素晴らしさを考えると、ぜひスクリーンで見たいもの。

 
『アトリエの春、昼下がりの裸婦』
  (原題:『春』 2014年/韓国/102分)
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©2014 STUDIO HOOK, All Rights Reserved.

2016年1月30日(土)より、シネマート新宿、シネマート心斎橋にてロードショー

詳しいあらすじや公開情報等は公式HPをご覧ください。

 


 

映画あらすじ

ベトナム戦争が韓国に暗い影を落としていた1969年―。

 
全身の麻痺が進むという難病を抱えた彫刻家ジュング(パク・ヨンウ)
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彼は美しい湖畔の田舎町・浦項で療養していた。

 
創作を断念し、生きる希望さえも失った夫を見かねた妻(キム・ソヒョン)
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妻は、素朴な町娘ミンギョン(イ・ユヨン)にモデルを依頼
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それは夫の創作意欲を取り戻すためだった。

 
ヌードになることで戸惑っていたミンギョンも、悲惨な事情から受け入れることに―
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湖畔のアトリエで創作を再開したジュング
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ミンギョンも日常の辛さから解放され、明るさを取り戻す
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やがて二人は彫刻家とモデルという関係を超え、深い絆で結ばれていくが―
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二人に訪れた“人生の春”は美しくありながら、あまりにも儚かった―。

 
*****
いただいた資料に「珠玉の文芸エロス」とか書かれているけど、この作品を見て「エロい」とは思わなかった。

イ・ユヨンがフルヌードとなり、ヘアまで見せているので、タイトルからして彫刻家と裸のモデルのラブシーンを想像していたけど、そんなありがちなストーリーに展開することなく、静かな余韻を残してくれる。

タイトルやあらすじからして、ドロドロの不倫に発展し、激しい濡れ場があるものと思いませんか?
そんな想像をしながら劇場に足を運ぶと、目に飛び込んでくる美しい映像と、切ない結末に驚かされると思う。

 
気になったのがミンギョンのワキ毛。
ジュングの妻が「モデルとしてのたしなみだから」と、ミンギョンのワキの毛を剃るシーンがある。
今の時代、レーザー脱毛でワキ毛なんかも簡単に消滅できるけど、物語は1969年という設定。

まだ若い女の人もワキ毛を生やしていたのかなーと思ったり、下の毛は剃らなくていいんだろうかと、少し疑問を感じた。

結末については賛否両論だったみたい。
印象的だったし、冒頭のシーンが伏線になっているという演出も私は好きだった。

フルヌードになったイ・ユニョンが賞賛を浴びたけど…。

 
妻役のキム・ソヒョンもよかった!
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夫のことを気遣いながらも、アトリエには入ろうとしない妻。
妻の目線で本作を見ると、終盤で泣けてくる。

 
2AMのイム・スロンや女優ハン・ヘジンなど、名もない役で友情出演している。
『メモリーズ 追憶の剣』のペ・スビンも登場。
チョ・グニョン監督の前作に出演していたからね。

 
オススメ度 ★★★★☆

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 なぜかドロドロの不倫愛憎劇が似合ってしまうキム・ソヒョン(笑)
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